| 天地は道に迷っていた。
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| 幽戯の城は巨大迷路のようにあちこちに道が入り組んでいた。
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| かれこれ二時間、天地は歩き疲れてその場に腰を落としていた。
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天 地 | 「あのー津名魅さん、あなたの力でここを抜け出すことはできないんですか?」
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津名魅 | 「そのへんはわたくし専門外ですから・・・」
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天 地 | 「敵のところにつく前にこっちはひからびちゃうよ・・・」
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真 鳥 | 「その前に私があなたを倒してあげるわ」
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天 地 | 「お、おまえは・・・」
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真 鳥 | 「私のことより今は自分のことを心配したらどうかしら」
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天 地 | 「津名魅さんバックアップお願いします」
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津名魅 | 「はい」
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| 天地は一瞬にして腕より光鷹剣を具現させた。
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天 地 | 「一人の時よりずっと簡単に出せた」
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真 鳥 | 「こんな狭いところでそんな剣振り回したら建物が崩れちゃうわよ」
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天 地 | 「・・・」
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津名魅 | (大丈夫です、相手に対して突けば一方に穴があくだけですみます)
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| 天地はありったけの力を真鳥に向け突き刺した。
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| 真鳥は刺されたのに苦笑いの笑みをこぼしていた。
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天 地 | 「なぜ笑う?」
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真 鳥 | 「ふふ、なぜかしら」
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天 地 | 「うぉぉぉりゃーーー」
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| 天地の気合とともに真鳥は消滅した。
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| 真鳥がいた後ろの壁に大きな穴を残して・・・
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津名魅 | 「なぜ笑ったのかしら・・・」
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天 地 | 「津名魅さんにも分かりませんか?」
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津名魅 | 「始まりの樹といえども人の考えまでは分かりません」
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| 津名魅は顔を赤くしててれながら答えた。
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天 地 | 「よく考えたら津名魅さん」
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津名魅 | 「なんです?」
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天 地 | 「光鷹剣で壁に穴をあけていけばよかったんじゃないんですか?」
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津名魅 | 「・・・確かに・・・どうしてそれに気づかなかったのかしら」
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天 地 | 「はあ・・・」
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| と、天地は光鷹剣で壁に穴を開けはじめた。
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| チュドォォォォォォォォォォーーーーン
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天 地 | 「うわ、なんだ・・・」
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津名魅 | 「あちらからのようです」
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| 天地は音のする方へ開けすすんでいった。
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| ようやく音がする方へたどり着いた時、なんと魎呼達が皆捕われの身となっていた。
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天 地 | 「み、みんな・・・」
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幽 戯 | 「ようやくたどり着いたようだね、でも君も一緒に捕らえてあげるよ」
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天 地 | 「よくもみんなを・・・」
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