天 地 | 「ただいま・・・あれ?」
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| 天地が家に帰ってきて挨拶したものの誰も声を帰してくれる人はいなかった。
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天 地 | 「なんだか大昔に戻ったってかんじだな・・・」
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| 天地は家の中を見回してみたがどこにも人の気配はなかった。
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天 地 | 「どこいったんだみんな・・・」
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| 天地は家以外に物置や神社や裏山の隅から隅まで探しまくった。
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| しかし誰も見つけることはできなかった。
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| そんなとき父信幸が帰ってきた。
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信 幸 | 「どうした天地汗なんかかいて?」
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天 地 | 「魎呼や阿重霞さんや砂沙美ちゃん達がいなくなったんだ・・・」
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信 幸 | 「はあ〜?」
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| 信幸は不思議そうな表情をあらわにした。
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信 幸 | 「お前何いってんだ?」
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天 地 | 「えっ・・・・・・」
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信 幸 | 「わしの家にはお前とわしとおじいさんしか住んでおらんだろうが?」
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天 地 | 「どういうことだ・・・」
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信 幸 | 「そんなことより早く飯の用意しろよ、腹が減ってたまらんよ」
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天 地 | 「あ、ああ・・・」
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| 天地は疑心暗鬼に陥りながらも父の言われるままに夕飯の準備にかかった。
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| 食事が終わり自分の部屋のベットに倒れ込むといろいろ考えた・・・
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| 結局その夜は何も解決するに至らなかった。
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| 翌朝、天地は父におこされた。
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信 幸 | 「おい、天地、今日から新学期だぞ早く起きていかんか!!!」
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天 地 | 「俺、学校やめたんじゃなかったのか?」
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信 幸 | 「何を馬鹿なこといってんだ早く起きろ!」
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天 地 | 「おわぁ・・・」
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| 何がなにやらわからぬまま天地は学校へ向かった。
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| キーーーン、コーーーン、カーーーン、コーーーン
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同級生 | 「柾木、元気ないな?」
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天 地 | 「考え事してるんだ・・・」
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同級生 | 「かんがえごとねえ?」
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| 学校においてもずっとこんな調子ですごし、帰路についた。
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| そして思い立ったようにハルナのいる椿の木の所まで足を進めた。
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天 地 | 「ハルナさんいるかい?」
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ハルナ | 「なに天地?」
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天 地 | 「ハルナさんにこんなこときくのもなんですけど、みんなどこへいったか知らないかい?」
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ハルナ | 「みんな・・・」
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天 地 | 「そう、みんなだよ・・・」
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ハルナ | 「この世界嫌い・・・?」
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天 地 | 「??????」
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ハルナ | 「天地・・・この世界はあなたが望んだ世界よ・・・」
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天 地 | 「俺が・・・どういうことなんだ?」
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ハルナ | 「私はあなたが望むことをしたまでよ・・・」
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天 地 | 「俺はこんな世界望んでいない・・・」
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ハルナ | 「でもあなたの心の奥底には平穏な世界を望んでいるわ」
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天 地 | 「そんなことはない・・・」
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ハルナ | 「でももうおそいわ・・・」
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天 地 | 「おそい?どういうことだ・・・」
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ハルナ | 「じきにわかるわ・・・」
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| そういうとハルナは木の中へと消えていった。
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天 地 | 「ハルナさん!」
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| 結局どうなっているのかわからず夜を迎えた。
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