過人/拾話

完了

    当たりに膨大な冷気がたちこめる・・・。
正 司「超樹氷!!」
    パリパリパリパリパリパリパリパリパリパリパリパリパリパリパリパリ・・・
    山崎美桶は正司の放った樹氷に閉じ込められる。
P 3「!!!」
    氷漬けにされたため身動きが取れない・・・
正 司「終わりだ・・・」
    P3との攻防に終止符をうつ。
焚 慈「くそお・・・」
早 苗「あっさりとぼろ負けだね」
    ドガラッガシャン!!!
焚 慈「無駄口叩いてないで逃げるぞ」
早 苗「は〜い」
    そそくさと逃亡する二人。
桜町晶「助かった・・・」
正 司「意外に呆気なかったかな・・・」
桜町晶「でも拳の師なら正司さんよりも強いのでは???」
正 司「多分俺の氷の力に対処できなかったんじゃないのかな」
桜町晶「そっか・・・」
    正司の晶はその場から立ち去る。
    P3・・・
    起動音停止・・・
    バックアップシステム起動・・・
    生命維持、老化防止システム緊急のためリミッター回恕・・・
    出力9640%まで排出可能・・・
    ただし限界を超えているため生命日数はわずか2時間・・・
P 3「いえ、もういいのです、氷の中で私は再び眠りにつきます」
    そしてP3システム全てを休眠させる。
P 3「再び命を与えられたけど、もう正司の顔を見られただけで充分・・・隣に伴侶もいること
    だし私はこの時代に生きてはいけない人間、さようなら・・・正司・・・」
    P3生命活動停止・・・
    その後、美桶の絶対溶ける事がない氷はその街の観光名所となったそうな・・・
    そして・・・
正 司「・・・・・・」
桜町晶「どうしたの正司さん?」
正 司「・・・旅にでもでようかな」
桜町晶「えっ?」
正 司「ここにいたら揉め事ばかりだからなあ」
桜町晶「・・・だめ」
正 司「ん?」
桜町晶「正司さんは私と一緒にいなきゃ駄目・・・」
正 司「しかしなあ」
桜町晶「駄目!!」
    正司に抱きつく晶。
正 司「・・・」
    そじて・・・
大 作「で、どうするんだお前」
正 司「はい、俺がここにいたらみんなが危険になる、それに晶はひとり立ちできない」
大 作「そうか、まあお前が決めたことだからわしは何も言うまい」
正 司「長い間御世話になりました」
    正司は晶に内緒で旅支度をする。
    そしてその夜ひそかに家を出る。
正 司「長いようで短い時間だったなあ・・・」
    そして町を後にする。
桜町晶「お父さん正司さんはどこに言ったの?」
大 作「あいつなら旅に出たよ」
桜町晶「そんな・・・どうして止めてくれなかったの」
大 作「奴なりの考えがあっての事だ、儂がどうこう言える立場じゃないよ」
桜町晶「・・・お父さんなんて大っ嫌い!!!」
大 作「ガビゴーーーン!!!」
    途方に暮れる大作。
三 枝「おーい、親方生きてる?」
葉 月「無理だなこりゃ」
    晶はすぐさま正司の後を追った。
笹原弓「どうしたの晶、こんな朝早くから?」
松山梢「何か急いでいるみたいだけど?」
桜町晶「正司さん見なかった?」
笹原弓「さー」
桜町晶「ありがと」
    そして去って行く。
桜町晶「正司さーん」
    結局正司は見つからなかった。
    一方正司は町を去った後、桂木焚慈・早苗一派の研究所に乗り込み完膚なきまでRAに関
    する膨大な資料と物体を破壊しつくす。
正 司「これで一つ目の仕事は終わった・・・」
    さらに正司は黒崎英司と昔いた家に行き、全ての資料を処分する。
    まるで自分の存在を消す為のように・・・。
正 司「さて、あと一つ・・・」
    そして幾年かの年月が過ぎた。
    晶は聖神学園を卒業。もう立派な女性に育っていた。
桜町晶「私ももう十八歳・・・でも・・・」
    あの日以来晶は正司の事を忘れる為に勉学に打ち込む。
    しかし心の奥底でやはり正司の事を忘れる事が出来ない。
桜町晶「・・・そーだ、あの古井戸に行ってみよう」
    正司と桜町晶との出会いの場所・・・。
桜町晶「こんな真っ暗な所に正司さんがいるなんて思いもしなかったなあ・・・」
    と、その時・・・
    グォォッォォォォォォォッォォォォォォォォ
    突如地震が発生。晶は古井戸へと体が吸い込まれて行く。
桜町晶「あああ、」
    体を支える事も出来ず古井戸の中に落ちた・・・いや
正 司「よっ!」
    突如正司が現れ晶を救出。古井戸から救助。
正 司「こんなとこにいるなんて危ないぞお前・・・?」
桜町晶「・・・ううう・・・ウアアアアアアアアアアアアアア」
    突如泣き出す晶。押さえていた感情が一気に爆発した。
    それを優しく抱きしめる正司。
正 司「やる事を全ておえてきた」
    更に抱きしめる。
桜町晶「ううううう・・・」
    やる事を全ておえてきた正司。
    そして最後にやり残した事、それがこれ、晶に再び会うこと・・・。
    全ては終わり、新たなる光がさし始める・・・いつまでもいつまでも・・・。

あとがき「ゲスト・桜町晶」
ITK「さっさっさーですがかとはこれにて完結とさせて頂きます」
桜町晶「本当にあっという間ですね」
ITK「らららの原書下書きを元に作られたこの話は本当は公開する予定は無かったんです」
桜町晶「え??」
ITK「らららを書いていて過人も書くとなるとかなり大変かと思ったんです」
桜町晶「でも書いた」
ITK「はい、らららを本編とするなら、過人は源編です」
桜町晶「・・・」
ITK「というわけでこれからはらららの方を専念いたします」
桜町晶「ではまた会う機会が有りましたら」
ITK「ではでは〜」

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