ららら/玖話

漆黒の追跡者

    麗らかなひざし。
    そして快晴日和。
    しかし・・・。
五 月「何で今日に限って映画館が休館してるのよ・・・」
亮 太「なんでだろうねえ・・・」
    某テロ騒ぎにより亮太が住む町の映画館も一時的に休館することになった。
五 月「せっかく楽しみにしていたのに・・・」
亮 太「あ〜チケットが無駄になったな」
    二人は映画館の前で愚痴を言い合っていた。
    そしてその二人を遠くから見つめるものがいた。
ららら「じい〜」
    亮太はなんか視線を感じてそちらの方向を見る。
ららら「あ、わ、わ・・・」
    ドンガラガッシャン
    急いで隠れようとしてらららはずっこけてしまった。
ららら「いたたたた・・・」
亮 太「何やってんだ、ららら?」
ららら「あ、え、あの・・・」
亮 太「落ち着いて話してみろ」
ららら「実は、ほたるさんにマスターを見守るようにといわれましたもので・・・」
亮 太「・・・・・・」
五 月「あらあら」
亮 太「・・・・・・おい、五月、らららすぐにこの場から隠れるぞ」
五 月「え、あっ・・・」
    亮太は二人の手をひっぱて映画館から去っていった。
相 馬「ちっ、俺が見ているのを気づいたか・・・、おい川島追うぞ」
川 島「はい」
    スタタタタタタタタ〜
    人気のない路地裏。
亮 太「はあ〜もう大丈夫だろう」
五 月「どうしたのいきなり」
ららら「そうですよ、いきなり走らされてエネルギーがかなり消耗しました」
亮 太「五月が言っていた黒づくめの男が二人もらららを見ていたんだよ」
五 月「本当?」
亮 太「ああ」
五 月「どうするの、これから」
亮 太「五月は顔がわれてるからなあ・・・」
五 月「じゃあ変装しましょう」
亮 太「変装・」
五 月「ちょっとポニーテールを落とせば後ろ姿はわかりにくくなると思うわ」
亮 太「まあたしかに(変装か?)・・・とりあえず五月の家に帰ろう」
五 月「そうね、うちならボディガードが何人もいるから」
ららら「あの・・・桜部家には帰らないんですか?」
亮 太「いまほたるは病気で寝込んでいて、澄子さんは仕事にでているからまずいだろ」
ららら「そうですね」
亮 太「場合によっては五月の家にらららをあずかってもらわないとな」
五 月「そうねらららはまかせて」
亮 太「とりあえず早く帰ろう」
    三人は黒づくめの男達をまきながら五月家に到着。
亮 太「はあ〜久しぶりに走ったなあ・・・」
五 月「早く中に入りましょう」
ららら「桂木博士の家よりもでかいですねえ・・・」
亮 太「そりゃそうだよ、この辺で一番の金持ちの家なんだからでかくて当然」
ららら「はあ・・・」
    家に入る三人。
ばあや「あらまあお帰りがはようございますなあ」
五 月「映画館が急に休館だったの」
ばあや「あらあら私はてっきり朝帰りになるものとばかり思っていましたよ(ほくそ笑み)」
五 月「やだ、ばあやったら・・・」
ららら「マスターどういう意味なんですか?朝帰りって?」
亮 太「大人になったらわかるよ」
ららら「???」
ばあや「おやまあ亮太殿の他にもう一人?」
五 月「ああ、この子は・・・」
    背後で五月は亮太に合図を送る
亮 太「ああ、俺の親戚の子なんだ」
ばあや「親戚?」
亮 太「そう」
五 月「とりあえず早く私の部屋に行きましょう」
亮 太「あ、ああ」
ばあや「部屋はまだ掃除中ですよ」
五 月「あとは私がやっておくわ」
    五月の部屋に行く三人。
亮 太「そういえば五月の部屋にはいるのも子供の時以来だなあ」
五 月「あのときはまだ私達近所の公園で泥だらけになるまで遊んでいたわよねえ」
ららら「マスターと五月は小さい頃からのお知り合いですか?」
亮 太「ああ、昔は俺はここに住んでいたんだ、でも親の都合で別の土地に行ったけど、ようやく
    この地に戻ってこれたんだ。まあ色々事情があったけど」
ららら「事情?」
亮 太「親父は外国で行方不明、母さんは病気で死んで、澄子おばさんの元に世話になることにな
    ったんだ」
五 月「へえ〜そうだったんだ」
亮 太「言ってなかったっけ?」
五 月「うん」
亮 太「と、そんなことよりあの黒づくめの男が何者かということだ」
五 月「あ、そうだったわ」
ららら「あの〜」
亮 太「なんだららら?」
ららら「その人ならもう部屋の近くまで来てますよ」
亮 太「いい〜」
五 月「そんな、家には何人もの護衛のプロがいるのに」
    バタン!
    五月の部屋の障子が蹴り倒された。
相 馬「やっぱりここにいたか」
川 島「さあ、その子を我らに渡してもらおうか」
亮 太「あんた達何者だ?」
相 馬「なにもの?そんなこと知る必要はない」
    そういうと相馬のはなった拳は亮太の腹部をとらえた。
亮 太「うわあーーーー」
    隣の部屋まで吹っ飛ばされた。
五 月「りょ、亮太ー!」
川 島「うるさいよお嬢さん」
    川島のはなった蹴りは五月の背中にヒット。
    そして五月も亮太のいるところまで吹っ飛ばされる。
ららら「マスター、五月さん」
相 馬「さあ我々と一緒に来てもらおうか・・・」
川 島「ふふふふふふふふ」
亮 太「に、にげろ・・・ららら」
相 馬「だまってろガキ!」
    相馬は亮太をねじりこむように踏みつけた。
亮 太「ぐああ・・・」
ららら「・・・許さない、マスターに代わって相手します」
    らららの体が赤く神々しく光り出す。
相 馬「ま、まずい」
ららら「こなごなになれーーーーーー!!!!!!!!」
    チュドォォォォォォーーーーーーーーーーン!!!
    大量のミサイルと電磁波が相馬と川島に向かって放出された。

あとがき「ゲスト・五月」
ITK「なんか話が急展開しちゃいました(笑)」
五 月「あの・・・大量のミサイルで私の家はどうなるの?」
ITK「あははははは・・・木っ端微塵(ニコ)」
五 月「そんなあ〜」
ITK「はてさてこの先どうなるのか作者ですら予想できないです(笑)」
五 月「毎回その時その時考えているからじゃないんですか?」
ITK「・・・初期の頃頭にえがいていたのとかなり違いまくってます」
五 月「完結できるのかなあ・・・」

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