ららら/拾貳話

何が為に

ローズ「足部損傷、腕部能力低下、駆動能力十五%以下にまで低下・・・」
    港高校の裏山にてローズがいた。
    とある戦いにより全体のほとんどを損傷。立って歩くのがやっとの状態。
    全てのエネルギーを生存機能を優先的にまわしなんとか息をしている状態である。
ローズ「博士・・・応答願いま・・・・・・・・・・」
    バタッ
    ローズは山の林の中にて意識を失った。
    一方その頃謎の研究所にて。
博 士「まだみつからんのか!」
助 手「通信も途絶えて確認できません」
博 士「一体何があったというのだ・・・」
    やりきれない思いと、重い空気が研究所に漂っていた。
    この出来事が起こる三十分前。
ららら「ああ〜道に迷うなんて・・・」
    桜部澄子の頼みでお使いにでたまでは良かったのだが、しばらくして道に迷い始めて、な
    ぜにか港高校の裏山まで辿り着いたのである。
ららら「あ〜どうすればいいの〜」
ローズ「心配しなくていい、お前は私とともに来ればいいのだ」
    らららの背後にローズが立っていた。
ららら「あなたは?」
ローズ「知る必要はない、ただ黙って私についてこればいいのだ」
ららら「・・・どうしても?」
ローズ「くどい」
ららら「じゃあ本気出しちゃうよ♪」
    らららがその言葉を言い放った瞬間裏山に、一瞬眩い光が立ちこめた。
ローズ「その力で相馬と、川島を倒したというわけか」
ららら「あの二人の仲間?いえ、私と同じRA?」
ローズ「そう、あなたより型番が新しい最新型よ」
ららら「でももとは人間なのね」
    ローズの頬より一滴(ひとしずく)の血が流れていた。
ローズ「ならこちらも本気を出させてもらおう、しかし騒ぎをおかすのはまずい、お互い銃火器は
    使用しないで置こう」
ららら「襲ってきておいて勝手ね」
ローズ「そう勝手よ・・・」
    そうして肉弾戦が外には漏れることなく行われた。
    そして結果は呆気なくついた。
    らららの高速の動きから放たれた連打がローズの全身にダメージを与えた。
ららら「最新型っていっても私より弱いみたいね」
ローズ「ばか・・・な・・・」
    ローズは咄嗟に煙幕を出した。
ららら「うう・・・」
ローズ「さらば」
    あっという間にその場からローズは姿を消した。
ららら「・・・よく考えたら私ってこんなに強かったんだ」
    ポツンとその場に取り残されるららら。
ららら「帰らなきゃ・・・でもどうやって・・・」
    らららにはナビシステムまでは搭載していなかったのである。
    そして・・・ローズは裏山の林で倒れていた。
    そのローズに一人の男が近づいてきた。
???「やっと見つけたよローズ」
ローズ「・・・・・・」
???「あらら、気を失っているのか・・・しかたないなあ〜」
    男はローズを抱えて裏山から下りていった。
    そして男は研究所まで歩き続けた。
???「ん、気がついたかい?」
ローズ「あ・・・あなたは・・・刹那」
刹 那「随分やられたようだけど、発見できたようだね、例のRA」
ローズ「ええ・・・あんなに強いなんて聞いてなかったよ」
刹 那「あんまり喋るな、研究所に戻ったらすぐになおしてやるよ」
ローズ「ありがとう・・・」
刹 那「今度博士に全身強化プログラムでもつけてもらわないとな」
ローズ「強くなれる、私・・・」
刹 那「お前次第だ」
ローズ「・・・・・・」
    海岸沿いの道での時間は長い時間であった。
    一方らららはというと・・・
警 官「あのう、この子が迷子になっていたので、そちらの家まで届けに来ました」
澄 子「あ〜すみませんうちの子が迷惑かけて」
警 官「この子は桜部さんの親戚関係のひとですか?」
澄 子「しばらくうちであずかってる子だよ」
警 官「そうですか、では本官はこれにて」
    で、警官は桜部家から去っていく。
澄 子「あんたねえ、たった百メートル先の店に行くのに、どうやったら五キロ先の裏山まで迷子
    になるんだい!」
ららら「てへ♪」
澄 子「笑って誤魔化すんじゃない!」
ららら「うぅぅぅぅ〜」
ほたる「お母さん、早く御飯食べようよ」
亮 太「早く来ないと俺が全部喰うぞ」
澄 子「わかったよ、すぐいくよ!」
    澄子と、らららは家の中に入っていった。
澄 子「あんたが帰ってくるの待っていたんだよ二人は」
ららら「マスター、ほたるさん・・・」
亮 太「お〜い遅いぞららら」
ほたる「早く食べよ、お腹ペコペコだよ」
ららら「・・・・・・うん」

あとがき「ゲスト・ららら」
ITK「らららは身体能力も普通の人間を凌駕します」
ららら「でもそれはエネルギーがある間だけです」
ITK「で、ローズを連れていった刹那という人物は研究所の一員です、ただし刹那という名前は
    本名ではありません、仕事上の通り名として使われています」
ららら「何で本名を出さないの?」
ITK「ローズがその研究員をなんらかの理由により刹那と読んだことから始まります、理由は秘
    密です」
ららら「面倒な設定・・・」
ITK「とりあえず、らららはやれるとこまで頑張ります」
ららら「ところでタイトル名はいつまで、ららら(仮)なの?(二〇〇二年二月時)」
ITK「いいの思いつかないから一生このままかも・・・」
ららら「・・・・・・」

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