ローズ | 「足部損傷、腕部能力低下、駆動能力十五%以下にまで低下・・・」
|
| 港高校の裏山にてローズがいた。
|
| とある戦いにより全体のほとんどを損傷。立って歩くのがやっとの状態。
|
| 全てのエネルギーを生存機能を優先的にまわしなんとか息をしている状態である。
|
ローズ | 「博士・・・応答願いま・・・・・・・・・・」
|
| バタッ
|
| ローズは山の林の中にて意識を失った。
|
| 一方その頃謎の研究所にて。
|
博 士 | 「まだみつからんのか!」
|
助 手 | 「通信も途絶えて確認できません」
|
博 士 | 「一体何があったというのだ・・・」
|
| やりきれない思いと、重い空気が研究所に漂っていた。
|
| この出来事が起こる三十分前。
|
ららら | 「ああ〜道に迷うなんて・・・」
|
| 桜部澄子の頼みでお使いにでたまでは良かったのだが、しばらくして道に迷い始めて、な
|
| ぜにか港高校の裏山まで辿り着いたのである。
|
ららら | 「あ〜どうすればいいの〜」
|
ローズ | 「心配しなくていい、お前は私とともに来ればいいのだ」
|
| らららの背後にローズが立っていた。
|
ららら | 「あなたは?」
|
ローズ | 「知る必要はない、ただ黙って私についてこればいいのだ」
|
ららら | 「・・・どうしても?」
|
ローズ | 「くどい」
|
ららら | 「じゃあ本気出しちゃうよ♪」
|
| らららがその言葉を言い放った瞬間裏山に、一瞬眩い光が立ちこめた。
|
ローズ | 「その力で相馬と、川島を倒したというわけか」
|
ららら | 「あの二人の仲間?いえ、私と同じRA?」
|
ローズ | 「そう、あなたより型番が新しい最新型よ」
|
ららら | 「でももとは人間なのね」
|
| ローズの頬より一滴(ひとしずく)の血が流れていた。
|
ローズ | 「ならこちらも本気を出させてもらおう、しかし騒ぎをおかすのはまずい、お互い銃火器は
|
| 使用しないで置こう」
|
ららら | 「襲ってきておいて勝手ね」
|
ローズ | 「そう勝手よ・・・」
|
| そうして肉弾戦が外には漏れることなく行われた。
|
| そして結果は呆気なくついた。
|
| らららの高速の動きから放たれた連打がローズの全身にダメージを与えた。
|
ららら | 「最新型っていっても私より弱いみたいね」
|
ローズ | 「ばか・・・な・・・」
|
| ローズは咄嗟に煙幕を出した。
|
ららら | 「うう・・・」
|
ローズ | 「さらば」
|
| あっという間にその場からローズは姿を消した。
|
ららら | 「・・・よく考えたら私ってこんなに強かったんだ」
|
| ポツンとその場に取り残されるららら。
|
ららら | 「帰らなきゃ・・・でもどうやって・・・」
|
| らららにはナビシステムまでは搭載していなかったのである。
|
| そして・・・ローズは裏山の林で倒れていた。
|
| そのローズに一人の男が近づいてきた。
|
??? | 「やっと見つけたよローズ」
|
ローズ | 「・・・・・・」
|
??? | 「あらら、気を失っているのか・・・しかたないなあ〜」
|
| 男はローズを抱えて裏山から下りていった。
|
| そして男は研究所まで歩き続けた。
|
??? | 「ん、気がついたかい?」
|
ローズ | 「あ・・・あなたは・・・刹那」
|
刹 那 | 「随分やられたようだけど、発見できたようだね、例のRA」
|
ローズ | 「ええ・・・あんなに強いなんて聞いてなかったよ」
|
刹 那 | 「あんまり喋るな、研究所に戻ったらすぐになおしてやるよ」
|
ローズ | 「ありがとう・・・」
|
刹 那 | 「今度博士に全身強化プログラムでもつけてもらわないとな」
|
ローズ | 「強くなれる、私・・・」
|
刹 那 | 「お前次第だ」
|
ローズ | 「・・・・・・」
|
| 海岸沿いの道での時間は長い時間であった。
|
| 一方らららはというと・・・
|
警 官 | 「あのう、この子が迷子になっていたので、そちらの家まで届けに来ました」
|
澄 子 | 「あ〜すみませんうちの子が迷惑かけて」
|
警 官 | 「この子は桜部さんの親戚関係のひとですか?」
|
澄 子 | 「しばらくうちであずかってる子だよ」
|
警 官 | 「そうですか、では本官はこれにて」
|
| で、警官は桜部家から去っていく。
|
澄 子 | 「あんたねえ、たった百メートル先の店に行くのに、どうやったら五キロ先の裏山まで迷子
|
| になるんだい!」
|
ららら | 「てへ♪」
|
澄 子 | 「笑って誤魔化すんじゃない!」
|
ららら | 「うぅぅぅぅ〜」
|
ほたる | 「お母さん、早く御飯食べようよ」
|
亮 太 | 「早く来ないと俺が全部喰うぞ」
|
澄 子 | 「わかったよ、すぐいくよ!」
|
| 澄子と、らららは家の中に入っていった。
|
澄 子 | 「あんたが帰ってくるの待っていたんだよ二人は」
|
ららら | 「マスター、ほたるさん・・・」
|
亮 太 | 「お〜い遅いぞららら」
|
ほたる | 「早く食べよ、お腹ペコペコだよ」
|
ららら | 「・・・・・・うん」
|