| 港病院にて・・・
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ららら | 「ますた〜」
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亮 太 | 「だあー服を引っ張るなあーちょっと外へ散歩に行くだけじゃないかあー!!」
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ららら | 「私も一緒にいくぅ〜」
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亮 太 | 「・・・わがままな奴だなあ〜」
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| らららはまだ歩くことができないので、亮太はらららを車椅子まで体を運ばせる。
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| そしてらららののる車椅子を押しながら病院の庭に向かう。
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| 途中ローズに会う。
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ローズ | 「気晴らしに外の空気でも吸ってくるの?」
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亮 太 | 「病院の中にいたんじゃ肩がこってこって」
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ローズ | 「しばらくしたら昼食だから程々にね」
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亮 太 | 「ほいほい〜」
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| そして庭を歩く。
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ららら | 「ねえマスター、いつになったら私の包帯取れるの?」
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亮 太 | 「俺に聞くなっちゅうに・・・」
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ららら | 「そうだね・・・ねえ、マスター」
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亮 太 | 「なんだ?」
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ららら | 「らららはいつまで桜部家にいられるのかなあ?」
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亮 太 | 「・・・・・・」
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ららら | 「らららはいつまでもお世話になりっぱなしと言うのも迷惑だと思うし・・・」
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亮 太 | 「ららら・・・俺が養ってやろうか?」
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ららら | 「えっ・・・?」
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亮 太 | 「いずれ俺も桜部家を出るかもしれないしなあ」
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ららら | 「二人暮らし・・・?」
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亮 太 | 「それもいいかもしれ無いなあ〜」
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ららら | 「・・・・・・」
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亮 太 | 「この話はもうここでおしまい。その時になったら考えよう」
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ららら | 「そうなね・・・」
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| 話しながら庭を一周しおえる。
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亮 太 | 「そういえばららら、親父さんのことはどうする?」
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ららら | 「どこにいるかわからないし・・・、大人しくじっとしている方がいいと思う」
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亮 太 | 「そうだな」
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ららら | 「ところでマスター、追試はどうなりました?」
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亮 太 | 「明日受けるよ」
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ららら | 「え〜退院するの〜」
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亮 太 | 「退院しちゃ悪いのかよ」
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ららら | 「だって〜マスターと二人きりでいたいし〜」
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亮 太 | 「そんなに俺のこと好きか〜」
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| 意地悪く言ってみる。それに対してらららは
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ららら | 「え・・・あ・・・うん」
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亮 太 | 「・・・・・・」
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| 意外な反応に二人とも照れる。
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刹 那 | 「こらこら、痴話話はそこまでにして、さっさと昼食をとりなさい」
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亮・ら | 「あはははははは・・・」
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刹 那 | 「あ、ひとつ気になる情報が入った」
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亮 太 | 「情報?」
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刹 那 | 「知り合いのRA研究員からの極秘情報なのだが、桂木温朗の娘が港町に来るらしい」
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ららら | 「しーちゃんが来ているの?」
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亮 太 | 「しーちゃん?」
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ららら | 「しーちゃんとは小さい頃何度か遊んだことがあるの、お父さんとおじさんは仲が悪くてあ
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| まり会ってないけど」
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刹 那 | 「ひとつ言っておくがその桂木詩雪はかなりの切れ者だ、わずか8歳にしてアメリカの大学
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| を卒業したほどの天才だ、そしていまではRA第4支部を統括しているほどだ。ちなみに
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| この前潰したのはRA第1支部だ」
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ららら | 「しーちゃんすごいね」
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刹 那 | 「桂木詩雪は父の桂木温朗とはあまり仲がいいとは言えないから敵討ちを考えてはいないと
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| 思うが、いずれおまえ達の前に新型のRAが現れるだろう」
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ららら | 「どうして?」
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刹 那 | 「ひとつはRA3の潜在的な能力のデータ収集と・・・」
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亮 太 | 「他にもあるの?」
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刹 那 | 「もうひとつは桂木文貴の遺産である、RA3に内蔵されているF−MAXチップの回収」
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ららら | 「F−MAXチップ?」
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刹 那 | 「桂木文貴の残した資料にRA3の最大限の能力を生み出すためのもの、RA研究所ではこ
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| れらのチップは開発できていないのでRAの開発には困難を極めている。もしローズにこ
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| のチップが搭載していればらららと同等の潜在性を秘めることができるであろう」
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ららら | 「チップを守らないといけないの?」
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刹 那 | 「そのとおり、チップは生命維持にも影響を与える」
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ららら | 「ぞぞぞぞ・・・」
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刹 那 | 「さあ、話はこれぐらいにしよう」
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| 亮太とらららは昼食をとることにした。
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| 一方その頃、港町の中心街からら離れたところにある岬の近くにある教会の前。
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詩 雪 | 「・・・久しぶりねこの町も・・・」
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| 教会に向かって一人歩き出す。
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詩 雪 | 「いる?聖零」
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| 教会の奥には赤髪のシスターと、小さな子供達がいた。
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子供一 | 「ねえねえ聖零様いっしょにあそぼうよ」
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子供二 | 「あー僕と遊ぶんだぞ」
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子供三 | 「え〜〜ん(泣)」
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| 子供達に対して応対しきれなくて苦労するシスター。
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聖 零 | 「困りましたねえ・・・・・・」
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| いつの頃からここに教会が建っていたのであろうか、またいつの頃からシスターがいたの
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| であろうか・・・
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子供四 | 「あんまり聖零さまを困らせたらいけないんだぞ聖零さまは体が不自由なんだから」
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| シスター聖零は少し他のシスターと違う特徴をしている。
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| 右目が失明しており、首には首枷と思わしき首輪をつけている。
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詩 雪 | 「聖零」
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聖 零 | 「あ、詩雪さまお久しぶりです」
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詩 雪 | 「あいかわらずね聖零」
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聖 零 | 「わざわざおこしいただき・・・子供達しばらくこの人とお話があるので他で遊んできても
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| らえますか?」
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子供全 | 「え〜」
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聖 零 | 「また次の機会に遊びましょう」
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子供全 | 「はあ〜い」
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| 子供達は教会から去っていく。
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| 詩雪と聖零は教会の奥の一室にはいる。
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詩 雪 | 「3年前とあまりかわらないわねえ」
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聖 零 | 「ええ、ここはいつでも楽しいところです」
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詩 雪 | 「そう、でも明日から忙しくなるわ」
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聖 零 | 「わかっています、約束ですから・・・」
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詩 雪 | 「たのむわよ聖零、いえRA8−V202・・・」
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