山 椒 | 「今度低学年のクラスに天才がくるらしいわ」
|
小 鞠 | 「負けられないわねえ山椒ちゃん」
|
山 椒 | 「そうね」
|
| 港高校の寮にて二人は大学のための勉強をしながら話していた。
|
| 二人は休みの日は朝起きてから夕方まで勉強をしていた。
|
| 管理人がとめるまで勉強をし続けた。
|
| 朝、昼、夜と・・・
|
| 学校側も二人に期待していた。
|
| 港高校は基本的に進学校ではないために、いままで有名大学へ行った生徒は一握りであっ
|
| た。ゆえにこの二人が有名大学へ行くとなると港高校は有名になる。そうなればいままで
|
| 定員割れ寸前だったのが解消できる。学校側も二人のために数々の勉強資料を学費とは別
|
| に無償で提供した。
|
| ちなみに二人の家は港町から二郡ほど離れた山奥にあり、二人は幼なじみである。
|
管理人 | 「寮生、夕飯だよ早く降りておいで」
|
| 寮に住む生徒は一斉に食堂におりてきた。
|
土 岐 | 「あのう、また氏雛先輩と水池先輩が来ていません」
|
管理人 | 「またあの二人ずっと勉強してるのかい、仕方ないねえ土岐さん呼んできて」
|
土 岐 | 「はあ〜い」
|
| 土岐未憂は二人を呼びに三階のすみの大部屋に向かった。
|
| トントン
|
土 岐 | 「先輩、御飯ですよ〜」
|
| 返事がなかった。
|
土 岐 | 「先輩〜早く行かなきゃ御飯抜きですよ〜」
|
| それでも返事はなかった。
|
| 仕方なく土岐はドアを開ける。
|
| ドササササササササササササーー!!!
|
| 部屋の中の本が一斉に土岐にふりそそいだ。
|
土 岐 | 「むぎゅう・・・」
|
| この音に対して管理人もとんでくる。
|
管理人 | 「あららら・・・」
|
| 本の向こうで二人鉛筆を握りながら寄り添うように眠る二人がいた。
|
管理人 | 「仕方ないねえ、あとで夜食でも残しておこうか」
|
| 管理人は土岐を食堂に連れ戻した後、二人の部屋の本を簡単に整理する。
|
小 鞠 | 「う〜ん・・・」
|
山 椒 | 「小鞠・・・」
|
| 二人は夢を見ているようである。
|
土 岐 | 「さてと、御飯も食べたことだし、ちょっと本屋にでも行ってこよっと」
|
| 土岐は寮から少し離れたところにある駅前の本屋に向かった。
|
| 本屋についてすぐさま週刊誌を立ち読みした。
|
| 本屋で立ち読みと愛読書の続編本を買った後帰路につき公園に通りかかったところ公園に
|
| 男女がいるのを発見。
|
| 森川ゆうじと上坂鮎美である。
|
| 新聞部の土岐はこれは何かスクープのにおいがすると思いもっていたカメラを草むらで構
|
| えながらシャッターチャンスを待っていた。
|
ゆうじ | 「上坂さん、書かれていた文見ました」
|
鮎 美 | 「そうですか・・・返事聞かせてください」
|
ゆうじ | 「・・・俺でいいんですか?」
|
鮎 美 | 「・・・えっ、じゃあ・・・」
|
ゆうじ | 「はい」
|
鮎 美 | 「・・・(ポッ)」
|
| ゆうじの胸に飛び込む鮎美。
|
土 岐 | 「おお〜こりは告白の場面!!!とらねば〜」
|
| カシャカシャカシャ・・・
|
| しっかりと写真におさめられた。
|
土 岐 | 「あっ・・・」
|
| しっかりとゆうじと鮎美に見つかっていた。
|
ゆうじ | 「なに写真とってるんですか?」
|
鮎 美 | 「未憂ちゃ〜ん(怒)」
|
土 岐 | 「ひい〜」
|
| あえなくネガは没収された。
|
| 寮に帰る土岐。
|
土 岐 | 「あ〜せっかくの特ダネがあ〜」
|
| 愚痴をもらしながら歩いていた。
|
| そして今度は人家はないが茂みが多い竹藪にて光るものを発見。
|
土 岐 | 「もしかしてUFO?」
|
| 竹藪の中へ入っていく。
|
| 竹藪の中心で桂木詩雪と聖零がいた。
|
土 岐 | 「なにやってるのかしら・・・」
|
詩 雪 | 「聖零、あなたは明日この女と対戦してデータを収集してね」
|
| 詩雪の左手にはローズが写った写真があった。
|
聖 零 | 「この女の人があなたの父君が開発されたRAですね」
|
詩 雪 | 「そうよ、父は私の技術とは違った方式をとって作られたわ、どういったものか興味がある
|
| の」
|
聖 零 | 「生死の合否は?」
|
詩 雪 | 「別に殺す必要はないわ」
|
聖 零 | 「わかりました」
|
| そして消えるように姿を消す聖零
|
土 岐 | 「あ、あれ?」
|
| 聖零が姿を消したのを見ていたらいつのまにか詩雪の姿まで消えていた。
|
| そして土岐の背後から詩雪が首にナイフを突きつけた。
|
詩 雪 | 「今見たことはすぐに忘れなさい」
|
土 岐 | 「あああ、あ、あ、あああ」
|
| ふるえが止まらなかった。
|
詩 雪 | 「もし何か喋れば・・・」
|
| 土岐の体を詩雪の方に向かせる。
|
| そこには冷徹な瞳があった。相手を凍てつかせるような視線であった。
|
詩 雪 | 「忘れないでね・・・」
|
| 詩雪は姿を消す。
|
| 土岐はその場に崩れ落ちる。
|
土 岐 | 「ははは・・・ははは・・・」
|
| その土岐を偶然見つける御影京子。
|
御 影 | 「あら、どうしたの?」
|
土 岐 | 「・・・・・・」
|
| ふるえるだけでなにも答えない土岐。
|
御 影 | 「確かこの子は寮の子だったわねえ」
|
| 御影は土岐を寮まで連れていった。
|
| ところ代わってこちら港病院。
|
ららら | 「ららら暇〜」
|
亮 太 | 「だあ〜早いとこ寝させてくれよ」
|
ららら | 「暇暇暇暇暇暇暇暇〜」
|
| 枕や布団を亮太に投げつけるららら。
|
亮 太 | 「痛い痛い痛い痛い〜」
|
| 怒った亮太はらららをベットで押し倒す。
|
亮 太 | 「あっ・・・」
|
| 我に返る亮太。
|
ららら | 「・・・・・・・・・・優しくして〜」
|
亮 太 | 「だああーーーーーーーー!!!!」
|
| 急いで自分のベットに戻る亮太。
|
ららら | 「残念〜」
|
亮 太 | 「おいおい俺を犯罪者にする気か・・・」
|
ららら | 「いいじゃない、マスターとなら私・・・」
|
亮 太 | 「おいおい、あまり過激なことやるとまずいぞ」
|
ららら | 「どうして?」
|
亮 太 | 「この話は全年齢推奨の話だから」
|