ららら/丗壹話

RA9−V303

    その日は朝から紅蓮の炎が上がっていた。
温 朗「パワーアップした私にかなうと思っているのか」
    温朗の火炎放射は研究所を含むあたりの森を焼き尽くしていた。
睦 月「いかん、このままでは全滅してしまう」
五 月「お兄さまどうしよう」
睦 月「やむ得ない、一旦研究所の裏まで引くのだ」
    警察官隊はちりじりに去っていく。
詩 雪「青田、聖零の方は?」
青 田「準備OKです」
詩 雪「すぐに投入して」
青 田「わかりました」
    青田は聖零をカプセルから出す、そして聖零に状況を説明。
聖 零「・・・時が来ました、この手で決着を付けます」
    聖零は研究所の屋上に行く。そして地上の桂木温朗を見る。
聖 零「・・・青の眼発動」
    聖零は急降下に温朗目掛けて落下。
    落下中に両腕に新しく新調した爪を装着。
    さらにきりもみ式に捻りを加える。
温 朗「ふははははは、儂をとめられる者はおらんぞ」
聖 零「覚悟ーーーーーーー!!!」
    ジュシューーーー
    温朗の機械化した右手を粉砕。
温 朗「き、貴様は聖零、なぜ儂に歯向かう・・・」
詩 雪「聖零が受けた屈辱、今こそはらさせて貰うわ、そしてあのとき私を襲った暴漢はお父様の
    実験の被害にあった親だったそうですね」
温 朗「ばれておったか・・・しかし、実の親に歯向かうというのか・・・」
詩 雪「ここがあなたの最後よ」
聖 零「・・・いきます・・・赤の眼発動」
    聖零の連続攻撃は温朗の左腕にダメージを与える。
温 朗「無駄だ・・・」
聖 零「えっ・・・」
    温朗は腹部に設置された火炎放射器が聖零を炎で包む。
聖 零「うああああああああああああああ・・・・・・」
詩 雪「せ、聖零ーーー!!!」
    温朗はさらにローズから吸収した真空波を二人にぶちあてる。
    聖零と詩雪は森の奥深くまで吹っ飛ばされる。
温 朗「儂には勝てん、以前のV133からV266Mに改良された儂にはな・・・」
五 月「たーー」
    五月の放った矢は温朗の火炎放射器の砲口に打ち込まれる。
温 朗「き、きさま・・・」
    温朗の火炎放射器は破壊された。
    壊された怒りで温朗は滅多打ちで真空波を五月に向かって放つ。
五 月「きゃーーーー」
亮 太「ぐうう・・・」
    真空波は亮太が体を呈して身を体して防ぐ。
    しかし亮太は真空波の影響で全身ボロボロになる。
亮 太「やっぱきついわなあ〜」
    五月の膝の上で精一杯強がりを言う亮太。
五 月「大丈夫?」
亮 太「なんとか・・・」
温 朗「次は何奴(どいつ)だ・・・」
ハ・ガ「次は俺達が・・・」
温 朗「脇役は引っ込んどれ」
    ブシューーーーーーーー
    あっさりと二人は空の彼方まで吹っ飛ばされる。
温 朗「さてと、次は港町でも壊そうか・・・」
京 子「待ちなさい!」
温 朗「御影、貴様も儂に歯向かうのか」
青 田「あなたにはもうついてはいけません」
温 朗「貴様らあああああああ」
青 田「詩雪様、今こそRA9をお見せいたします」
温 朗「RA9だと・・・聞いておらんぞ」
京 子「姉さん出てきて」
千 晴「ええ、準備は出来ているわ、RA9−V303の力を見せてあげる」
温 朗「貴様か・・・ぐああ」
    千晴は一瞬のうちに温朗の背後に回り腕を掴む。
千 晴「時間がないからすぐに終わらせるわ」
    そして千晴は桂木温朗の左腕をもぎ取る。さらに水面蹴りで温朗を転ばせ、温朗の腹部に
    フットスタンプ。
温 朗「ぐああ、儂が、儂がこんな小娘に・・・」
千 晴「遅い」
    千晴の攻撃は止まらない、頭部への打撃、顎への掌打、脇腹への回し蹴り、とどめの山嵐。
温 朗「ぐおおお・・・・・・」
千 晴「これで最後・・・・・・・・・・・・」
    千晴の動きが止まる。
青 田「やはりエネルギーが尽きたか・・・」
京 子「姉さん攻撃は止めて引いて」
千 晴「あともう少しなのに・・・もう動くことがで・き・な・・・い・・・」
    千晴は動かなくなる。
温 朗「ぐはははは、残念だったな」
    ドン!!
    温朗の隠し装着されていた小型ミサイルが千晴にクリーンヒット。
    そして温朗は取れた両腕を再び接合する。
温 朗「やられた分はたっぷりと返してやる!」
    ドゥオオーーン!!
    千晴は何十発も鋼鉄の拳で殴られる。
温 朗「とおああああ!!!」
    とどめに真空波をぶつけ、京子と青田もろとも吹っ飛ばす。
温 朗「あとは逃げた警察を排除するだけだ・・・」
    温朗が研究所の裏に向かうその時・・・
    温朗に何かが絡み付く。
温 朗「お、おまえは、ららら・・・」
ららら「この隙を待っていたの」
    温朗に絡まっていたのはらららの触角の毛髪であった。
    伸縮自在のようである。
ららら「マスター、お願いします」
亮 太「ああ、思いっきりぶち込んでやるぜ」
温 朗「く、まさか・・・」
亮 太「ああ、あんたの想像通り、RAには厳禁の電撃をぶち込んでやる」
    亮太は自分に宿る雷の力をため始める。
亮 太「終わりにしようぜ」

あとがき「ゲスト・ららら」
ITK「次回で温朗との戦いに終止符が・・・」
ららら「うたれないの?」
ITK「わかんない、行き当たりばったりだから」
ららら「今回私の登場が遅かったですね、忘れられていたのかと思った」
ITK「・・・(最後の方まで忘れていた人)」
ららら「ところで一つ疑問なんだけど・」
ITK「なんなりと聞いてください」
ららら「温朗おじさんは悪い人だけど、腕を吹っ飛ばしたりもしくは死に至らしめたりして大丈夫
    なの?」
ITK「小説だからありあり・・・というわけではなく温朗はRAになる前に人為的に戸籍が死亡
    になっているので大丈夫です。機械扱いというわけです」
ららら「一応尤も(もっとも)な理由があるんですね」
ITK「そ、だかららららちゃんも機械(笑)」
ららら「逆に機械が作者を襲っても大丈夫ですね(笑)」
ITK「・・・・・・うう・・・」

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