ららら/丗玖話

水恋歌

サトリ「ここは・・・」
    ある薄暗い狭い部屋にて・・・
朝 屋「気がついたか・・・」
サトリ「四月様は・・・」
朝 屋「お前の命と引き替えにらららと戦っているよ」
サトリ「いけない、四月様はもう戦いを出来るからだじゃないのよ」
朝 屋「初耳だな」
サトリ「四月様は生まれつき難病を抱えていて、あと数年しか生きられない体なの」
朝 屋「残念だったな」
サトリ「許さない・・・」
    サトリは体をふるわせて大気から水を生み出し始めた。
朝 屋「無駄だ、そんなことではお前を縛っている鎖は外れんぞ!」
サトリ「ただの水じゃないわ・・・・・・」
    サトリは先程流した涙と大気の水を結合させて鎖にまとわりつかせる。
    ピシ・・・
    なんと鎖が一瞬のうちに錆び始めた。
朝 屋「な、なに・・・」
    ピキーーン・・・
    鎖は打ち破れた。
サトリ「許さない・・・」
    サトリに操られた水は朝屋を包み持ち上げる。
朝 屋「ぐあ、や、やめろ・ぉ・ぉ・・・・・・」
    朝屋は気絶する。
サトリ「さて、早く脱出しなきゃ・・・」
坂 戸「おい、朝屋交代だぞ・・・」
    ドアの向こうから坂戸の声がする。
サトリ「!」
    サトリは咄嗟にドアの近くに隠れる。
    そして・・・
坂 戸「ぐあああ・・・・」
    ドアを開けた坂戸もあっという間に水に縛られ落ちる。
サトリ「早く四月様の所に・・・」
    サトリは部屋から出たものの、どこをどう出て良いのかわからない。
    あっちこっち歩いてみるものの全く出口が見つからない・・・
東 城「無駄だ、お前に出口は見つけることはできん」
サトリ「どういうこと?」
東 城「この実験室は外部からのコントロールによってしか開かない」
サトリ「じゃああなたはどうやっては行って来たの?」
東 城「外に紀野に入れてもらったんだよ」
サトリ「じゃああなたを倒せば開くかもね」
東 城「なに??」
    シャワーーーーン、ザパーーーン!!!
    東城に津波が押し寄せる。
    ぶくぶくぶくぶくぶく・・・・・・
    東城は水没する。
紀 野「東城さん・・・」
    外部からカメラで覗いていた紀野は咄嗟に外部への出口を開き、東城を救いに行く。
サトリ「来たわね、紀野さん」
紀 野「よくも三人を・・・」
サトリ「あなたを倒して脱出させてもらうわ・・・ついでに昔の恨みも晴らさせてもらうわ・・・」
紀 野「まだあのとき見捨てたことを恨んでいるの・・・」
サトリ「友達だと思っていたのに・・・」
紀 野「・・・あなた自身が悪いのよ・・・」
サトリ「言い訳なんて聞きたくない・・・」
    サトリのまわりに水蒸気が発生、霧が発生する。
紀 野「目くらまし」
    霧でお互いが見えない状態になる。
サトリ「何も分からないでしょう」
紀 野「・・・・・・そこよ!!!」
    紀野の拳は霧の中に突き刺さる。
    サトリはその拳を自分に覆う水で防ぐ。
サトリ「なぜわかった?」
紀 野「あなたの癖なんか昔から分かっているわ・・・」
サトリ「なら一気に沈めてあげる」
    大量の水は紀野に襲いかかる。
    紀野はその見ずに包まれる。
    しかし紀野はその水の中で回転し始める。
紀 野「はあああああああああああああああああ」
    紀野の回転で水はあっという間に飛び散る。
    そして不意をつかれたサトリの元に紀野は高速で突進。
    そして・・・
    ドスゥ!!!
    サトリの水を突き抜けて腹部に直撃。
サトリ「く・・・でも・・・」
紀 野「なっ!!!」
    サトリは紀野を抱きしめる、そして全ての水を自分時のを包む。
紀 野「は、はなして・・・」
サトリ「雑賀流奥義改縛水」
    大量の水は急激に水圧が掛かり、一気に破裂。
    二人は壁にまで吹っ飛ばされる。
    紀野は気絶、サトリはなんとか立ち上がる。
サトリ「早く・・・四月様の所に・・・」
    ボロボロになりながらもなんとか出口に向かう・・・四月の元に・・・
    そして・・・
紀 文「出番だ」
???「はい・・・」
紀 文「四月が敗れるようならお前が行け」
???「はい・・・」
紀 文「くっくっくっくっ」
    笑みがこぼれる紀文。
四 月「ぐふ・・・」
    いきなり吐血する四月。
ららら「!!!」
四 月「私には時間がないの・・・らららどきなさい、五月と決着をつけるのよ・・・」
ららら「駄目、五月さんはマスターの大事な人だから」
四 月「話し合っても無駄ね・・・」
ららら「手加減しませんよ」
四 月「・・・」
    四月の拳からまがまがしい気が集中する。
四 月「喰らえーー!!」
    四月の手刀は稲光をあげる・・・

あとがき「ゲスト・紀野遥」
ITK「寒い季節になり例年なら十時間以上眠っているところを最近は五時間ほどしか眠れずの今
    日この頃」
紀 野「毎回あとがきを書くのは大変じゃないですか?」
ITK「ええ、もう裏ネタも話すことないし・・・」
紀 野「ならいっそ・・・」
ITK「いっそ?」
紀 野「やめたら?」
ITK「無理、初期にこれが書きたくて小説を始めたようなもんですから」
紀 野「なら小説やめたら?」
ITK「無理!!!」

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