ららら/肆拾話

Fの鼓動

四 月「く・・・」
    四月の放った手刀はらららと五月の二人によって止められる。
五 月「姉さんやめて、私は姉さんとは戦いたくない・・・」
    瀕死ながら、なけなしの力を出しながら喋る五月。
五 月「姉さんとは戦いたくない、だって姉さんは私の姉妹よ・・・」
四 月「・・・私にはもう命がないの、だからあなたを倒さなければいけない、たとえ明確な理由
    がなくても・・・それだけが今の私の生き甲斐」
ららら「駄目だよ、姉妹で喧嘩は」
四 月「わかってるわよ、わかってる・・・でもわたしはあなたと戦いたいの・・・五月」
五 月「・・・・・・わかったわ、らららちゃん下がっていて」
ららら「う、うん・・・」
    後ろに下がるららら。
    そして二人は向かい合う、しばしそこは静寂に包まれる。
    誰の声も届かない、理由なき戦い・・・
四・五「はーーーーーーー!!!」
    二人の手は重なり合う。
    四月は壁に吹っ飛ばされる。
四 月「く・・・」
    拳を震わせる。
五 月「もういいでしょう・・・」
四 月「止めを刺しなさい、じゃないと私は何度でも立ち向かうわよ」
五 月「姉さん・・・」
    周りの水気が多くなりだす。
サトリ「四月様もういいです・・・」
四 月「サ、サトリ、無事だったの」
サトリ「はい、何とか脱出しました」
四 月「そう、よかった・・・・・・」
    四月は安堵したのか、目を閉じる。
五 月「・・・さてと、サトリさん姉さんをお願いね」
サトリ「はい、五月さんも・・・」
    サトリは四月を抱えて自宅へと帰っていく。
ららら「さてと、マスターのところに行きましょう」
五 月「そうね・・・!」
    それは一瞬の出来事であった。
    突然あたりが光ったかと思えば、あっという間に五月は光に包まれて倒れる。
ららら「えっ???」
    倒されたはずのA7が五月を踏みつけて立っていた。
A 7「禁止プログラム解除、殺人プログラム起動・・・」
ららら「??????」
A 7「喰らえ・・・」
    A7の放った光弾はらららに直撃。前にはなった光弾とは比べ物がないものであった。
ららら「・・・もう怒った!!!」
    らららは髪の毛を逆立て、戦闘体勢にうつる。
ららら「アームミサイル!!!」
    チュドォォォーーーーン!!!
    A7はそのミサイルを素手で受け止める。
ららら「まだまだ、プラズマビーム!!!」
    シュウゥゥーーーーン!!!
    A7は電撃も光の壁を作り出して防いだ。
ららら「なら、ウインドブレス!!!」
    スゥイン!!!
    真空の刃は光の壁を突き破る、が、あっさりとそれも拳でかき消される。
A 7「無駄よ・・・」
    不適に笑みを浮かべるA7。
    それを遠目で見続ける紀文。
紀 文「ふっふっふっ、やはり加速装置を作動してよかった・・・しかしA7の今の体ではもって
    三分・・・それまでに終わるか・・・」
    残り二分・・・
    二人の拳は激しくぶつかり合う・・・
    残り一分・・・
A 7「トライアングルコンボ・・・」
    らららはA7の蹴りにより空高く吹っ飛ばされる。そしてA7は素早くらららの頭上に出
    現。そして残像により出現した三体のA7が踵落しを決める。
ららら「くあ・・・」
    意識がとぶ。
    落下していくらららよりも早くA7は今度は地上で待ち受け、そして高速の肘鉄がららら
    の顔面に直撃。完全に意識がとぶ。
    そしてらららはものすごい勢いで壁に大激突。
A 7「これで終わりね・・・」
    残り三十秒・・・
ららら「完全に気絶したららら・・・」
A 7「悪いけどとどめをささせともらうわ」
    手をかめる。そして・・・
    ジュボ・・・
    手刀はらららの心臓を刺す。
    完全に息の根を止めた・・・・・・人間だったなら・・・・・・
ららら「・・・・・・」
    らららの体の中で何かが動き出す。
    ピポプペポパポピペポ・・・・・・
    らららの体に眠るF−MAXチップが動き出す・・・・・・
A 7「時間までには倒せたわ・・・」
紀 文「A7、目的は果たせた、次の標的を倒すため体を休ませよう」
A 7「はい・・・」
    加速装置解除。残り二秒で解除。
A 7「紀文様・・・加速装置で私はどれだけ消耗しましたか?」
紀 文「最低一週間は眠らなければ回復はできんだろう・・・」
A 7「そうですか・・・」
    ピ・・・ピ・・・ピ・・・
    Fモード起動・・・
ららら「・・・・・・」
    無言で立ち上がるららら。
    そしていきなり紀文をふっとばす。
A 7「あ、あなた死んだはずじゃ・・・」
紀 文「くう、何故だ・・・心臓を貫いたはず・・・しまった、奴は・・・」
    ズワン!!!
    衝撃波が紀文の声をかきけす。
ららら「Fの力を解放させてもらうわ・・・」
A 7「く、もう私には力がない、紀文様もいない・・・・・・」
ららら「マスター、私は今から血に塗られます・・・」
    A7&紀文との戦いは大詰めを迎える・・・

あとがき「ゲスト・ららら」
ITK「多分42話あたりで四月編に区切りをつけると思います」
ららら「少し早くありませんか?」
ITK「まあ、前回がかなり長いものでしたけど、そろそろ切るのもいいんじゃないの?」
ららら「ですか・・・」
ITK「で、第三章はまた新しい話にでもしようかとたくらみ中。仮草案として684Kというキ
    ャラを出したいと考えてます」
ららら「684K?」
ITK「はい、RAネームですけど」
ららら「男性?女性?」
ITK「女性、でも今考えている段階ではかなり話がそれるのでお困り中」
ららら「じゃあ出さなければ、これ以上キャラを出しまくるとわかんなくなるよ」
ITK「ですね・・・でも書きたいの(笑)」
ららら「・・・・・・」

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