| 亮太はいつものごとくクラスでぼーっとしている。
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亮 太 | 「・・・・・・」
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| 横から忍が小声で話かける。
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姫 野 | 「今度一緒に街に行きましょ」
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亮 太 | 「最近妹がさびしがっているからなあ」
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姫 野 | 「別に一緒でもいいから」
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亮 太 | 「おいおい、いいのか・・・」
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姫 野 | 「OKOK」
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| ひそひそ話がはずむ二人。
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亮 太 | 「・・・ん?」
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姫 野 | 「どうしたの桜部君?」
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| 何かを感じたようである。
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亮 太 | 「・・・わり」
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先 生 | 「どうした桜部?」
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亮 太 | 「用ができなので早退します」
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先 生 | 「あ、ちょ、ま・・・」
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| 先生が戸惑う中問答無用に教室から去って行く。
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女生徒 | 「なにあれ?」
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男生徒 | 「突拍子もない奴だな・・・」
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小 鳥 | 「どうしたのよ姫」
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姫野忍 | 「???」
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琴 美 | 「最近うまく言ってないの?」
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姫野忍 | 「そんなんじゃないよ、私もよく分からないよ・・・」
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| 一方亮太は学校から離れた人家の無い家屋の前に来た。
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亮 太 | 「まさかと思うけど呼んだのはあんたかい?」
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海 王 | 「ほう、つたわったかい」
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亮 太 | 「伝わった?何かしたのか?」
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海 王 | 「ああ、初めてお前にあったときから何か違和感を感じていたがこれでようく分かったよ」
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亮 太 | 「???」
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海 王 | 「お前も力の持ち主だろ・・・」
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亮 太 | 「力?」
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海 王 | 「これだよ・・・」
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| 海王は指先から膨大な電気を発生させた。
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亮 太 | 「ま、まさかお前・・・」
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海 王 | 「そうさ、お前と同じ飛行機事故にあって、一年もそこで仮死状態となっていたがお前と同
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| じくその時力を得た」
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亮 太 | 「・・・で?」
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海 王 | 「お前と違い俺は更に力を得ることが出来た、相手に交信すること、そしてこれだ・・・」
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亮 太 | 「!」
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| 亮太は目を疑った。
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| 海王の体はまがまがしい電気の光で覆い始めた。
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亮 太 | 「化け物か・・・」
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海 王 | 「おいおい、お前に言われたくないよ」
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亮 太 | 「で、なんで俺を呼んだんだ?」
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海 王 | 「お前をぶっ飛ばす、そして俺が一番だと言うことを示す、ただそれだけだ」
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亮 太 | 「・・・わり、帰るわ」
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海 王 | 「まてや!!!」
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亮 太 | 「眠いから帰るわ」
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海 王 | 「お、おまえ、知りたくないのかこの力を、そして試してみたくないのか?」
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亮 太 | 「興味ない」
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海 王 | 「これでもか!」
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| 海王は両腕から電気を亮太に目掛けて放出。
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| 亮太はそれは右手で受け止める。
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| 辺りは電気によって光り続ける。
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亮 太 | 「いきなりなんだよ、別にお前と戦う理由なんて無いだろ」
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海 王 | 「五月蝿い、俺と戦え!」
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亮 太 | 「・・・一回だけだぞ」
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海 王 | 「はあ???」
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亮 太 | 「雷神翔鶴壁!」
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| 亮太の電気をまとった突進打は海王の腹部を直撃、さらに・・・
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亮 太 | 「食らえ!」
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| 続けて、ソバットを喰らわせる。
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| 海王はあっという間に家屋の壁に吹っ飛ばされる。
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海 王 | 「嘘だろ・・・」
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亮 太 | 「あんたからは力を感じないよ、たとえ強大な力があっても・・・」
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海 王 | 「ぐあ・・・」
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亮 太 | 「だからもう俺の前に現れるな」
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| そういうと亮太は海王の両腕にむかって更に拳をぶつける。
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| 海王の拳に埋め込まれていたチップは破壊される。
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海 王 | 「やめろ・・・」
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亮 太 | 「まだ残っているな・・・」
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| 亮太は非情にも海王の各部を殴りつぶす。
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| 頭部、足部、肩部、腕部、首部・・・
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| 全十四ヶ所・・・
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亮 太 | 「もういいだろ・・・」
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| 亮太はその場から去っていく。家屋には再起不能となった海王が取り残されていた。
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海 王 | 「・・・」
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| もはや呻き声も上げる事がない位やられていた。
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三 月 | 「あ〜あ、またあの子やっちゃったか・・・」
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| いつの間にか現れた三月は、亮太の尻拭いをしていた。
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三 月 | 「あの子、切れるとなにやるかわかんないから大変だわ・・・・・・」
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| そして・・・
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亮 太 | 「ただいま」
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羽 美 | 「お帰りお兄ちゃん」
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亮 太 | 「学校つまらなかったから早めに帰ってきた」
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羽 美 | 「そうなんだ」
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亮 太 | 「そうなんだよ・・・って素直に納得しない、つっこめよ」
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羽 美 | 「つっこんでいいの?」
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亮 太 | 「遠慮するなって」
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羽 美 | 「じゃあ・・・」
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| 持っていたフライパンで思いっきり・・・
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羽 美 | 「なんでやねん」
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| スパコーン!
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| アパートからみごっとに飛ばされる亮太であった。
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羽 美 | 「てへ」
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| 舌を出して謝る羽美。
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亮 太 | 「加減位しろよな・・・」
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| ゴミ箱の中に蹲り(うずくまり)ながらあきれる亮太。
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亮 太 | 「しかし俺はいつまでも・・・」
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| 羽美の事が心配になる亮太であった。
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