亮 太 | 「おい、ららら何やってんだ?」
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| 墓の麓の町のたこ焼き屋で恨めしそうにそれを見つめるららら。
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ららら | 「マスター買って〜」
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亮 太 | 「却下(即答)」
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ららら | 「え〜」
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亮 太 | 「金は持ってきてない」
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ららら | 「嘘、ポケットが膨らんでいるのは何?」
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亮 太 | 「ただのハンカチ」
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ららら | 「う〜」
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店 主 | 「御嬢ちゃん、そんなに欲しいのなら一串だけあげるよ」
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ららら | 「やったー」
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| 喜ぶららら。
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| そんな一同の所に一人の男が逃げてくる。
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ガラス | 「く、まさかこんなことになるとは・・・」
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亮 太 | 「あれ?ガラスさん、どうしたんですかボロボロになって」
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ガラス | 「ああ、桜部君か・・・ぐう」
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| その場に倒れるガラス、そしてそれを起き支える亮太。
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ガラス | 「くう・・・」
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亮 太 | 「いったい何があったんですか?」
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ガラス | 「この上の研究所跡で正体不明のRAと戦っていた・・・」
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亮 太 | 「RA?いったいどんな奴ですか?何なら手を貸します」
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ガラス | 「確かに君達が加わってくれれば有利に戦えるだろう・・・しかしそれももう手遅れ・・・」
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亮 太 | 「手遅れ?」
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ガラス | 「ああ、睦月さん、詩雪様、ハウゼン、御影千晴、聖零はすでに敵に引きずりこまれ生死不
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| 明で、私一人が生き延び援軍を呼びに行く所だ・・・」
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亮 太 | 「睦月さんが・・・ガラスさん、援軍の件ですが今すぐに俺が指定した人を集めてくれませ
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| んか?」
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ガラス | 「あ、ああいいが、誰を呼ぶ気だ?」
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亮 太 | 「雑賀五月、A7、ローズ、刹那」
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ガラス | 「しかしA7は君達とは仲が悪かったのでは?」
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亮 太 | 「まあそこは何とか頼み込んどいてくれ」
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ガラス | 「ああ、分かった」
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亮 太 | 「じゃあそれまで俺とらららが相手しとくよ」
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ガラス | 「まて、他の者が来てからにしてはどうなのだ」
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亮 太 | 「いいよ、何とかなるって・・・」
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| そういうと亮太は研究所跡の方向へと向かって行った。
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ららら | 「マスターのことは任せてください」
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| らららも亮太の後を追う。
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| そしてガラスはたこ焼き屋の店主が持っていた携帯で連絡をとりまくる。
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| 研究所跡につく亮太とららら。
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亮 太 | 「うわぁ酷い・・・」
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ららら | 「マスターやっぱり他の人が来るの待ちましょうよ」
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亮 太 | 「実はな、あの人達は余り当てにして無いんだ俺」
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ららら | 「え?」
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亮 太 | 「なんとなく嫌な予感がしていたんだよ・・・姫野の墓参りに来たときから・・・」
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ららら | 「どういうこと?」
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亮 太 | 「今に分かるよ」
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| ニョキニョキニョキ・・・
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| 異様な機械の触手が出てくる。
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??? | 「・・・死にきれない・・・」
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| 触手はいきなり亮太に向かって襲い掛かる。
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| そして亮太はその触手を掴み取る。
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| 衝撃で亮太の足元の地面は減り込む。
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亮 太 | 「くう・・・」
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ららら | 「マスター・・・」
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| らららは手刀を真空を纏わせた(まとわせた)真空刃を触手に飛ばす。
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| 触手は真っ二つに切り裂かれる。
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| ズドォォォォーーン
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| 触手は切られても尚、不気味に動き回る。
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??? | 「!」
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ららら | 「マスター大丈夫ですか」
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亮 太 | 「ああ、どうやらやっと思い出してきた、あの時何に襲われて、いつの間にか病院送りにな
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| った理由が・・・」
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| 亮太は触手が生えていた穴に向かう。
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ららら | 「マ、マスター・・・」
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亮 太 | 「まさかこんな形で再開することになるとはな・・・」
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| 穴の近くで立ち止まる。
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亮 太 | 「さー全てを終わりにするか・・・」
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| 穴を覗き、そして両手に付けていたゴムの手袋をはずし、電気全快状態にする。
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亮 太 | 「・・・ららら、生きて帰れることを祈るよ」
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ららら | 「マ、マスター」
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| 亮太は穴に飛び込む。
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亮 太 | 「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
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| あっという間に姿が見えなくなる。
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ららら | 「らららはどうしたらいいのか・・・」
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| おろおろするららら。
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ららら | 「えーい、いいとこマスターだけに持っていかれたら女が廃る、いくぞぉぉぉーーー!!!」
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| らららも穴の中に飛び込む。
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| 二人は地下深くまで辿る着く。
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??? | 「き、来たの・・・」
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亮 太 | 「ああ、どうやら他の皆は無事のようだな」
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| 亮太の周りには触手に絡まれた睦月、詩雪、ハウゼン、千晴、聖零がいた。
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??? | 「久しぶりだな桜部亮太・・・」
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| 薄暗い所から人影が出てくる。
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亮 太 | 「あんたは・・・」
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??? | 「そういえばまだ名乗っていなかったな・・・私の名は桂木道之、少し前まで人間だった男
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| だ・・・」
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亮 太 | 「人間だった?」
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道 之 | 「ああ、今の私はこのRAの一部だ・・・」
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| 道之の背中には触手が直結していた。
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道 之 | 「私の意識あるうちに言っておく、このRAは君の知っている姫野忍だ」
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亮 太 | 「やっぱり・・・」
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道 之 | 「もはや私の手ではとめることは出来ない、早くしなければ君の仲間もRAの一部と化して
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| しまう・・・、迷わず破壊してくれ・・・意識のある時の忍もそういい残していた」
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亮 太 | 「どうやれば壊せる」
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道 之 | 「君の腕に埋め込まれた力でRAのコアを破壊するのだ」
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亮 太 | 「コアの位置は?」
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道 之 | 「それは・・・ぐふ」
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| 道之は息絶える。
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姫野忍 | 「こんな形では会いたくなかった・・・ごめんなさい、もう私の意思ではどうすることも出
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| 来ない・・・」
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亮 太 | 「ああ、わかった・・・終わりにしよう・・・らららフォローを頼む」
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ららら | 「ラジャー!」
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| 亮太は猛烈に姫野の声のする方向目掛けて突進していくのであった。
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