ららら/陸拾伍話

ヘブンズゲート

    らららはオルマ研究所の近くまで辿り着く。
ららら「あそこにほたるちゃんがいるのね・・・私のせいで・・・」
    らららはオルマを許せない気持ちでいっぱいである。
ららら「でも、らららはどうすればいいの・・・マスター・・・」
    らららは悩んでいる。
    そうこうしているうちに研究所から二人の女性が出てくる。
    内山理寿と小倉さやかである。
内 山「オルマ様も人使いが荒いよねえ」
小 倉「本当、温朗様の命令じゃなかったら絶対に従わないよね」
ららら「おじさんの命令?でもおじさんは国が管理する刑務所に拘束されている筈・・・」
小 倉「それにしても温朗様、早く指示出してくれないかなあ〜」
内 山「本当、国につかまったときは一時どうなるかと心配したけど」
小 倉「そうね、まさか国の中に手引きしている人物がいるなんて思ってもみないわよね」
    なんと桂木温朗は国から逃れていたのである。
内 山「本当」
    ガサガサ・・・
小 倉「誰?」
    らららは草叢(くさむら)から姿を出す。
ららら「どういうこと、おじさんは・・・」
内 山「なんだ、ららら来ていたんじゃない」
ららら「おじさんはららら達が倒して国に拘束されている筈・・・」
小 倉「ふふふ、私たちの主人はそう簡単には捕まらないわ」
内 山「そうよ」
ららら「ならば、らららの手で息の根を止めなければいけない・・・それがらららの使命だから」
    らららは両手を小倉と内山に向けて構える。
ららら「おじさんは今どこにいるの?」
内 山「ひみつ」
小 倉「そんな事言える訳無いじゃない」
ららら「・・・」
    らららは両手から風の刃を生み出す。
ららら「エアウインド!」
    風の刃は二人に向かって放たれる。
小 倉「そう来ると思ったわ、理寿、用意はいいわね」
内 山「ええ、対ららら用殺法、多重段式踵落とし!」
    内山と小倉はらららの目線の上まで跳び最初に内山の踵落しが直撃。
ららら「く・・・」
    なんとかクロスガードでダメージを回避するも、高角度からの踵落としで両腕が痺れる。
    そして続け様に小倉が踵落としを放つ。
ららら「うう」
    らららの立っていた所は衝撃により陥没する。
    さらに小倉と内山は交互に体を回転して踵落としを連続で放ち続ける。
ららら「うう・・・い・・・」
    らららのガードは崩れていく。
ららら「このままではやられる・・・」
内 山「とどめよ」
    そういうと二人は同時に踵落としを決める。
    ズゥウウウウウウウウーーーーン!!!
    らららは地面に叩きつけられる。
ららら「こうなったら本気を出すしかない・・・」
    らららは再度両腕からかぜの刃を生み出す。
内 山「懲りないわねえ」
小 倉「一度見せた技は見切ったわ」
    二人は風邪の刃を軽く交わす
    しかし
ららら「ダブルエアウインド!」
    左右横によけた二人に向かって新たな風の刃が生み出される。
小 倉「ダブルですって・・・」
ららら「まだ終わらない・・・」
    風の刃をくって二人がよろける。
ららら「ブレイク!」
    風の刃は更に四方八方に散開する。
ららら「そして・・・」
小 倉「ま、まだあるの・・・」
内 山「かわしきれない・・・」
ららら「とどめ」
    らららは高速のスピードで二人を両手で掴み研究所の壁まで押しつぶす。
内・小「うわあ・・・」
    二人の口から血が吐き出される。
ららら「おじさんは今どこにいるの・・・」
小 倉「・・・ふふふ、自分で探したら」
内 山「あなたは一生温朗様の影に怯えるのよ」
ららら「・・・ならば仕方ない、これで終わり」
    らららの両手は輝きだす。
    そして地中に向かって両手を振り放つ。
    光の衝撃が二人を天高く衝天させる。
    更に二人に向かってらららは両腕から巨大な風の刃を生み出す。
ららら「マスターには内緒で特訓して編み出した技、ヘブンズゲート!」
    らららの真空の刃は斬馬刀が振り下ろされるが如く二人に直撃。
    二人は物凄い勢いで地上に叩きつけられる。
    二人は既に気絶している。
ららら「どこにいるのおじさんは」
    気絶している内山を無理やり揺さぶり起こして聞き出そうとする。
内 山「無駄無駄・・・♪」
ららら「・・・」
    らららは二人から聞き出すのをあきらめ、研究所の中へと入っていく。
    そしてその光景を監視カメラから見ている三人。
    オルマとユラとリーザ。
オルマ「所詮三流ではらららを足止めできなかったわね」
リーザ「でもダメージは少なからず与えた」
オルマ「そうね、所で人質はどうなっているの?」
リーザ「手配どおり全ての者は地下室にて収容してあります」
オルマ「そう、あくまでらららのチップを奪うまでだから決して手荒な真似をしないようにね」
リーザ「分かっています」
オルマ「さて次はどんな手を用意しているの?」
ユ ラ「はい、次は聖華様に助力していただきます」
オルマ「そう、でも聖華さんは一度らららに敗れているから心配だけど・・・」
ユ ラ「ご安心を、橋華、桂華に加えて新しいRAを開発されたと聞きます」
オルマ「それは楽しみ・・・」
ユ ラ「聖華様はチップの解明さえ出来れば本体は必要ないと言っていますので後に揉める事は無
    いでしょう」
オルマ「確かに、チップの解明が出来れば苦労は無いけど・・・」
ユ ラ「極秘に入手した桂木文貴の残存資料によるとチップは体の奥深くに設置してあるので、チ
    ップの奪取は即ちらららの完全なる死が待っています、本当に宜しいのですか?」
オルマ「ええ、お兄ちゃんの命の方が大事よ・・・」
リーザ「・・・・・・」
ユ ラ「そうですね・・・」
オルマ「お兄ちゃん、もう直ぐだからね・・・」

あとがき「ゲスト・ららら」
ITK「ええ本当は桂木温朗については、もっと後に出したかったのですが、前の話の都合上今回
    出しました」
ららら「で、白姫編では出てくるのですか?」
ITK「未定、でも多分出てこない」
ららら「どうして?」
ITK「一応桂木温朗のしめに関してはもっと後の方で重要に関わらせたいと考えてます」
ららら「そうですか〜」
ITK「ん、どうしたの?」
ららら「ちゃんと最後までらららがもつのかなあっと思って」
ITK「・・・・・・」

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