美紗緒日記/参話

告白無用

    砂沙美ちゃんと美紗緒ちゃんは今、柾木家で遊んでいた。
    前日学校で揉め事を起こして美紗緒ちゃん自身学校にいづらかったため、砂沙美ちゃんと
    ともに学校を休んでいる。
美紗緒「あら、携帯がかかってきたわ」
    美紗緒ちゃんは自分が持ってきたピンクの鞄から可愛く装飾された携帯電話を取り出した。
砂沙美「み、美紗緒ちゃん携帯持ってたの・・・」
美紗緒「うん、ママが連絡用にって買ってくれたの・・・」
砂沙美「ふーーーーーーーん(今度天地兄ちゃんにでもねだってみよ♪)」
美紗緒「はい、もしもし、美紗緒です・・・・ママ・・・・」
    美紗緒ちゃんは三十分ちかくママと会話した。
    ポチ(携帯を切る音)
美紗緒「・・・」
砂沙美「どうしたの美紗緒ちゃん?」
美紗緒「ママとパパ、離婚するんだって・・・そして・・・転校だって・・・」
砂沙美「えええええええええええええ!!!!!!!!」
美紗緒「・・・しくしく・・・だから・・・」
    美紗緒は涙を出すのを必死にこらえた。
美紗緒「だから・・・もう砂沙美ちゃんとあそべない・・・」
    美紗緒は急に立ち上がり砂沙美ちゃんの部屋から飛び出していった。
砂沙美「み、美紗緒ちゃん・・・」
    砂沙美ちゃんは美紗緒ちゃんのあとを必死に追いかけていった。
    しかし美紗緒ちゃんに追いつくことも姿を見ることもなく分かれることとなった。
    一方、美紗緒ちゃんは柾木神社のふもとのバスの停留所にいた。
    涙を必死にこらえようとしても、とめどなく流れる涙で地面はびっしょりとぬれ染まって
    いた。そして道端をとおる人に見られたくないため両手でひっしに顔を隠していた。
バス音 ぷっぷーーー
    ようやくバスがついた。
    美紗緒ちゃんがバスに乗ろうとしたとき向こうの道で見たことのある人物が立っていた。
    美紗緒ちゃんはバスに乗るのをやめその人物の元へ走って行った。
天 地「ん?誰かこっちにくるみたいだな・・・?」
    美紗緒ちゃんは天地に向かって大きく叫んだ。
美紗緒「天地さーーーーん」
天 地「どうしたんだい美紗緒ちゃん?そんなに息を切らせるほど思いっきり走ってきて・・・」
美紗緒「あの・・・天地さん」
天 地「・・・なんだい?」
美紗緒「あの・・・私転校することになりました・・・(わたしいきなり何いってるの・・・)」
天 地「え、本当なの・・・」
美紗緒「だからお願いがあります・・・(く、くちが勝手に・・・)」
天 地「な、なんだい・・・」
美紗緒「・・・あしたデートしてください(キャーわたし何いってるの・・・!!!)」
    あまりのことに天地は声が出なかった。
天 地「・・・・・・(・・・声が出ない)」
美紗緒「あしたの朝、わたしの家に迎えに来てください・・・じゃあ・・・」
天 地「あーー・・・ちょ、ちょっと・・・」
    美紗緒自身気が動転していたせいか自分の奥底に眠る想いが制御を打ち破って一気に放出
    し始めた。美紗緒ちゃんは天地がいるところからあっという間に離れていった。
    一方天地はというと、いきなりのことにしばらくそこに立ちすくんでいたそうな・・・。

あとがき「ゲスト・美紗緒」
ITK「久々に書きました」
美紗緒「本当に長かったですね・・・」
ITK「だって忙しかったもん」
美紗緒「何かあったんですか?」
ITK「ええ、毎日十時間以上寝てましたから・・・」
美紗緒「・・・・・・」
ITK「・・・・・・ねすぎかな・・・」
美紗緒「・・・・・・ねすぎです」

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