砂沙美 | 「うーーーん」
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天 地 | 「どうしたんだい砂沙美ちゃん?」
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砂沙美 | 「今月、もうお金ないの・・・」
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天 地 | 「原因は?」
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砂沙美 | 「言わなくてもわかるでしょ」
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天 地 | 「はいはい・・・」
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砂沙美 | 「どうしよう今月・・・」
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天 地 | 「しばらく人参だけになるかな・・・」
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砂沙美 | 「だね・・・」
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| と、そのやりとりを茶の間にて聞いていた阿重霞は・・・
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阿重霞 | 「これでは柾木家はつぶれてしまいますわ・・・」
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| で、早速樹雷の父に懇願するために鷲羽の部屋に向かった。
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鷲 羽 | 「樹雷に連絡?いいわよ」
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| つーつー
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阿重霞 | 「応答願います誰かいますか・・・」
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| プスープスープスー
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船 穂 | 「あら、阿重霞ちゃんじゃないのどうしたの?」
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阿重霞 | 「ちょっとお金の都合を・・・」
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船 穂 | 「阿重霞ちゃん、実は樹雷も今年は赤字で困っているのよ・・・」
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阿重霞 | 「まあ樹雷も赤字・・・」
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船 穂 | 「ごめんなさいね・・・」
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阿重霞 | 「うーーーん船穂お母様、私の貯金をすべて金に換金できますか?」
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船 穂 | 「すべて金に・・・ちょっと調べてみるわ・・・」
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| 船穂はすぐさま阿重霞の口座を調べた。
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阿重霞 | 「どうでした船穂お母様・・・」
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船 穂 | 「阿重霞ちゃんの貯金空っぽよ・・・」
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阿重霞 | 「えぇぇぇぇぇぇ!!!」
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船 穂 | 「子供の頃無駄使いしたんじゃないの?」
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阿重霞 | 「ああどうしましょう・・・」
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船 穂 | 「ごめんなさいね阿重霞ちゃん・・・あら美砂樹ちゃん?」
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美砂樹 | 「船穂お姉さまいったい誰と話してるの・・・えっ阿重霞ちゃん!!!」
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| つーつーつー
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| すでに通信は切れていた。
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船 穂 | 「素早くなったわね阿重霞ちゃん」
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美砂樹 | 「お姉さま・・・うるうるうるうるうるうるうるうるうるうるうる」
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船 穂 | 「よしよし」
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阿重霞 | 「あぶないあぶない」
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| 阿重霞の苦労は結局水の泡となった。
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| そしてその日の夕食は人参のみのデパートリーづくしとなったそうな・・・
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| その料理はその日にとどまらず、信幸の給料日までずっと続いたそうな・・・
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